園庭・公園用ロングパイル人工芝(緩衝材付き)ハイブリッドターフPG

お客さまの声

ハイブリッドターフPGで外遊びのバリエーションが広がりました。

春日晃章(かすが こうしょう)

春日 晃章 様
(かすが こうしょう)
医学博士
岐阜大学教育学部 准教授
岐阜大学保育園 園長
(学)春日学園 はなぞの幼稚園・はなぞの北幼稚園 理事長

園庭にハイブリッドターフPGを採用した目的は?

今の子どもたちは、昭和世代に比べて著しく体力・運動能力が低下しています。生活の利便化や生活様式の変化で身体活動量が減少したことが、低下に大きな影響を与えています。それに伴い、危険回避能力も未発達な子が増加し、顔のケガが増えています。転ぶ経験をしていないので、転ぶととっさに手を付けず、顔にケガをします。そのようなケガを未然に防ぐということで、まずハイブリッドターフPGのクッション性の良さに魅力を感じました。アンダーマットのクッション性により、寝転んだり、転んだりしても安全だということとロングパイルの人工芝ときめ細かい砂がより天然芝に近いところが気に入りました。

正直、天然芝と悩んだのですが、天然芝は、ある一定期間入れないという養生期間を設ける必要があり、園庭としては好ましくないと思いました。加えて、手間の問題です。養生期間と手間を考えると人工芝の方がより効果的だろうと思われたので、園庭に有効と考え採用しました。

遊具下だけでなく、園庭全体に採用した理由は?

遊具からの落下・転倒を防ぐことも大切ですが、私の発想は全く別のところにあって、とにかく今の子どもたちに「寝転ぶ、転がる、這いつくばる」という遊びを体験させたかったのです。今は昔と違って、「服を汚してはいけない」という考えが子どもたちに見受けられます。

そういう問題を解決する為に、子どもたちが汚れずに安心して、寝転んだり・座り込んだり・立ったりできるものを導入したかったのです。そこで「平地を人工芝化する」というのが非常に良いと考えました。また遊具下というのは、あまり子どもたちが座って遊べない場所です。安全に寝転がって遊べるスペースが欲しかったということです。

カラー人工芝で「しかけ」を作るアイデアはどのように生まれましたか?

今の子どもたちを見ていても、正直、遊び方を知らない子が多いです。「何か仕掛けを用意してあげたり、保育者が付き添ったりしなければ活動が始まらない」では良くないのです。保育者たちもいつも付きっきりになっている訳にはいかないですから。そういった中で、子どもたち自らが自発的に遊べる仕掛け、これが大事だと思いました。例えば、土のグラウンドであっても、保育者が白線を引いてリレーコートやドッヂボールコートを作ったり、ケンケンパを作ったり、ということをやりますが、保育者が何も用意をしない場合は、遊べない、遊ばないということがあるので、常時、遊びの仕掛けがあるといいな、と考えていたところカラー人工芝を自由に組み込めると聞いたので、これは面白いと思いました。ただのグリーンなら、本当に寝転がって遊ぶだけのスペースのままですが、そこにリレーコート、ドッヂボールコート、ケンケンパなどを組み込んでおくことによって、そのスペースが遊具になってしまいます。遊具は必ずしも立体だけじゃなく、平らなスペースさえも遊具化することが非常にメリットだと思ったので、カラー人工芝を採用した仕掛けというものを作ってみました。

施工前後で子どもたちの遊びは変化しましたか?

施工する前は、全く寝ころがったり、座ったりということはなかったです。しかし施工後は、仕掛けも採用した効果もあり、みんなが園庭に集まってくるようになりました。特に、遊びを自分たちで創造できる年長児が、よく平地(芝の上)で遊ぶようになりました。ゴロゴロ転がったりする動作が見てとれるようになりました。子どもたちは仕掛けに対しても非常に面白い反応を示します。1人でも、自分から挑戦してみようとしている光景がありますね。

そして子どもたちは平気で転びます。子ども達は自ら園庭で転んでも痛くないということが分かっているので、転ぶことによって、自分が転んだときに防御する能力をつけることができます。ですから顔や頭部にケガをする子がどんどん減ってきました。細かいケガも減ってきています。

次に全体的なことですが、年長児が平地に移動するようになったので、他のスペースを年少児や年中児が使えるようになり、限られた園庭を十分に有効利用できるようになりました。これは非常に変わったポイントですね。何より、放っておいても子どもたちが仕掛けの中で遊んでいます。

子どもたちや保護者、先生方の反応は?

これはすごいですね。特に保護者の方からは、いい反応を頂いています。やはり保護者の方も驚かれます。そのクッション性にまず安心感を覚えます。何よりも雨が降ってもすぐに乾いたらゴロゴロと寝ころがることができます。これは土ではなかったことです。そういう意味では、保護者の方からも安心感を得て、見た目もきれいで、清潔感があると言われます。保育者たちにも、最初は線が引けないと心配していましたが、専用のラインパウダーを使えば、今までと同じように使えるのでとても好評です。あとは一緒に遊びやすいということ。そして何よりもケガを恐れず、安心感を持って子どもを外に出せることに非常にいい反応があります。

また、これは全く予測していなかったことですが、雪遊びの時、ハイブリッドターフの上の雪を子どもたちが触ると、雪がずっと白いきれいなままなのです。これは雪のときもすごく清潔に雪遊びができるという、驚きのメリットがありましたね。

保護者の方が来られても一緒に座って遊んだり、保育者も一緒に座って遊んだりと、ほのぼのした世界が見てとれるようになりました。

理事長は子どもの体力、運動能力についての研究の第一人者ですが、ハイブリッドターフPGは研究に役立ちますか?

幼児期には36の基本的動作といわれる様々な動きを身につけることが大切です。その動きの中には、押したり、転んだり、回ったり、というような土のグラウンドではできない遊びの形態もありますが、ハイブリッドターフ化することによって、普通のグラウンドではできないような動作を子どもたちがするようになりました。この効果が、体力・運動能力テストの結果などにどれだけ反映されるかということは今後も調査していきたいです。

幼児期の間に遊びの趣味志向も決まってしまうので、その間にとにかく全員「外遊び大好きっ子」を育てるということが、我々の研究の中でも一番重要です。そのツールとして、このハイブリッドターフPGが非常に良いと考えています。

夏場の人工芝の活用方法は?

夏場は暑くなるだろうと思っていましたが、保育者のアイデアで、ホースの噴水を使って水を散水したら、プール遊びの前に子ども達が水着姿で、ゴロゴロ転がって水に打たれながら遊ぶようになりました。この遊びもすごくみんなが楽しがって、今ではプール前の準備運動がこの遊びでバッチリです。おかげで真夏の炎天下での活用もできるようになりました。

導入を考えている園へのメッセージを

いろんな園の関係者の方にも、初期費用の心配を受けます。たしかに初期費用は必要ですが、大きな固定遊具とは違い、平面を保ったまま、そこに遊具があるかのような仕掛けを施し、園庭としても平面遊具としても使える訳ですから、すごくメリットがあると思います。

固定遊具は、よく見ていると、子どもの遊びは、登って、滑るだけといった同じ動作が圧倒的に多いですね。しかし、このハイブリッドターフPGに色んな仕掛けを施すことで、飛んだり、跳ねたり、転んだり、走ったり、色んな動作ができるため、もしかしたら固定のどんな素晴らしい大型遊具よりも遊びのバリエーションが広がると思っています。

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